一瞬で消えたiDoのWindows Mobileスマホ【NO.1702】【携帯コレクション】

ジャンク屋巡りをしていたところ見つけたこちらはiDoの「S601」。程度はまあまあ、コネクタカバーなどはありませんがHK$20=270円なら十分でしょう。iDoはKinpo(金宝電子)が2005年に投入したWindows Mobile端末のブランドでしたが、4-5機種、2-3年で消えていきました。香港でも一瞬だけ市場を賑わしました。
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2005年のスマートフォン市場はSymbian OSがシェア過半数、あとはPalm OS、Windows Mobile、BlackBerryが10%台で競り合っていたころ。Windows Mobileはハードウェアの高性能化によりビジネス向けツールとして一歩抜け出そうとしていた時代でした。しかし2007年にiPhone、そしてAndroidが登場してこれらのOSは急激に衰退。ちなみに2005年のZDNETの記事を読むと、当時の調査会社が「2010年のOSシェアはWindows Mobileが29%、Linuxが23%、Symbianが21%」と予想。まあiPhoneが出てこなければそうなっていたのかもしれません。だからKinpoもWindows Mobileに注力したのでしょう。
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さてこのiDo S601は、ビジネス向け端末では大手に勝てないと十分わかっており、コンシューマー向けを目指した製品でした。側面を見るとシャッターボタンが大きく、カメラフォンとして売り込もうとしていたわけです。しかし着脱式の10キーパッド(ディスプレイの上にかぶせて電話しやすくする)も取り付けできたなど、ビジネス端末としての使い道も考えられていました。結局「中途半端」な製品で商業的には失敗したのでしょう(キーパッドは購入すると付属していたような記憶が、、、今回買ったジャンクには付属せず)
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No.1702(2021年16台目)
2021年2月7日追加
iDo S601 ジャンク本体のみ
HKD20
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